比較的カロリーが控えめなので、体型や健康を気にする方にもおすすめなのが焼酎です。原材料は芋や麦や米などさまざまで、製法が2種類あることから、どんな焼酎が自分に合うのか分からない方もいるでしょう。
焼酎は日本に昔からあるお酒なので、年配の方が飲んでいるイメージもあるかもしれませんが、近年、どんどん洗練されて気軽に楽しめるスタイルが生まれています。
今回は少しオトナなイメージのある焼酎を解説します。さらに、1本ストックすると家飲みがぐっと楽しくなるような、イチオシの焼酎を10種類紹介します。
更新情報
・「焼酎のおすすめ10商品|おうちでプチ贅沢できる逸品をプロが厳選」を公開しました。:2024年3月25日(月)
・よりわかりやすく伝えるために、図解を制作し挿入しました。:2024年4月19日(金)
・各商品に「商品の基本情報」を追加しました。:2024年5月29日(水)
焼酎は太りにくい?日本酒との違いも解説
焼酎は、ベースとなるお酒をアルコールの沸点である86℃まで加熱することで、アルコールと香りだけを抽出したお酒です。このプロセスを「蒸留」と言います。焼酎のように蒸留してつくるお酒を「蒸留酒」と言い、ジンやウォッカ、ウイスキーもこれに含まれます。なお、日本酒、ワイン、ビールは原料を発酵させてつくる「醸造酒」になります。
焼酎はダイエットや健康を気にする方に嬉しい特徴があります。
それは「糖質やプリン体が含まれない」ことです。カロリー制限や糖質制限をしている方、痛風を気にする方には嬉しいですよね。
焼酎は飲み方も豊富で、食事にも合うお酒ですが、炭酸割りや水割り、お湯割りで度数を下げたり、食事と一緒に楽しむことで肝臓への負担を減らすことができます。
ただし、飲みやすいので飲酒量には注意が必要です。25度の焼酎だと80ml=1日1杯程度が適量です※。
※ 厚生労働省 飲酒ガイドライン、厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」より
日本酒好きの私の父が最近焼酎を飲むようになりました。どうやらお腹の脂肪を気にしているようです。「焼酎は糖質がなくてカロリーが低くても、たくさん飲んでつまみを食べてたら意味ないでしょ…」と思いながら見守っています。お酒は好きだけど健康にも気を付けたいという人にとっては糖質やカロリーの低い焼酎は嬉しいですね。
焼酎の種類
焼酎は大きく分けて2つに分類できます。すっきりとしてニュートラルな味わいの「連続式蒸留焼酎」(以下連続式)と、原料の風味をいかした個性あふれる味が特徴の「単式蒸留焼酎」(以下単式)です。
お茶割りや、梅干しなど、他の味わいを入れて楽しむ時にはクリアでクセのない連続式が活躍します。銘柄ではキンミヤ焼酎が有名です。
一方、単式は、素材の香りそのものを楽しむことができます。芋焼酎、麦焼酎といったジャンル分けはこの単式に使われます。代表的なのは、芋、麦、米、黒糖の4種類ですが、地域によっては、蕎麦や栗、生姜などの焼酎もあります。
芋焼酎
さつまいもを原料とし、さつまいもならではの甘い香りがあります。芋の風味たっぷりで力強いクラシックなタイプと、フルーティーで華やかな香りを出したモダンなタイプがあります。産地では、鹿児島県や宮崎県が有名です。
麦焼酎
ビールやウイスキーと同じ大麦を原料とし、麦パフのような香ばしい風味が特徴です。まろやかで優しいタイプと、香ばしさを強調したタイプがあります。長崎県や大分県で主に生産されています。
米焼酎
名前の通り米が原料で、あっさりしたクセの少ないタイプと、吟醸酒のような鮮やかなフルーティーさをもつタイプがあります。熊本県産が有名です。
黒糖焼酎
黒糖を原料にするため、温かみのある甘やかな香りが特徴です。鹿児島県の奄美諸島でのみつくられます。
その他(そば、栗、生姜など)
焼酎の原料は非常に幅広く、なんと49種類もの原料が認められています。産地に行かないと飲めないものもあるので、旅行先などで見つけた時は、ぜひ試してみてください。
焼酎の種類とそれぞれの特徴を知っていると、料理に合わせてお酒を選べますね。
焼酎の選び方
今回は焼酎そのものの味が楽しめる、原料の風味をいかした単式の焼酎を選ぶ4つのポイントを紹介します。
ボトルの見た目や書いてあるスペックから味わいを想像することは、非常に難しいものです。4つのポイントをぜひ参考にしてください。
1.「本格焼酎」を選ぶ
「本格焼酎」とは「単式蒸留」かつ「特定の原料を使用」し「添加物がない」ものです。裏ラベルに「本格焼酎」と書いてあるボトルを選べば間違いはないでしょう。
2.原料で選ぶ
焼酎は原料によって味わいが変わるため、原料を確認しましょう。原料は、ラベルの「芋焼酎」「麦焼酎」などの記載で確認できます。原料ごとの代表的な味わいがあるので、好きな焼酎を見つけたら同じ原料で探していくと好みをはずしにくいでしょう。
さらに芋焼酎の場合は芋の品種ごとにも特徴があります。芋の色から連想される香りが焼酎からも感じられますよ。
3.飲み方で選ぶ
焼酎はロック、水割り、ソーダ割り、お湯割り、前割り燗など幅広い飲み方で楽しめるのが魅力です。
銘柄によって相性の良い飲み方がありますが、初心者の方におすすめなのはソーダ割りです。香りがパっと口の中に広がって心地よいのに加え、ソーダ割りが合う焼酎は軽快で華やかなタイプが多く、初めての方でも気に入っていただきやすいです。
お店で「ソーダ割りで美味しい焼酎を教えてください」と言うと飲みやすい焼酎に出会えるでしょう。
4.蒸留方法で選ぶ
少しマニアックですが、蒸留の方法から好みの焼酎を探すこともできます。
ベースのお酒を加熱する時に、蒸留器の中の空気を抜いて圧力を下げる方法を「減圧蒸留」と呼びます。減圧することで沸点が下がり、軽やかな香りだけを集めることができるので飲みやすくなります。
減圧蒸留に対して、蒸留器の中の圧力を下げずにそのまま蒸留するのが「常圧蒸留」です。こちらはアルコールの沸点である86℃まで加熱するため、骨太な香りで飲みごたえがあり、特に麦焼酎、米焼酎で違いが出やすくなります。蒸留方法はラベルに書かれていないことも多いので、専門店や焼酎にこだわる居酒屋の店員さんに聞いてみることをおすすめします。
焼酎初心者でお酒の弱い私は、まずはソーダ割から試したいと思います。「芋のお湯割り」を頼む人を見ると、通な感じがします。
焼酎のおすすめ10商品
ここからは、ソムリエでお酒マニアである筆者がおすすめする焼酎の10商品を紹介します。おうち時間がもっとごきげんに過ごせそうな商品を厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
小正醸造
蔵の師魂 The Orange
専門家が選ぶおすすめポイント
柑橘香る新世代焼酎!
ここ10年程で流行しているのが、芋らしからぬフルーティーな香りをもったスタイルです。もちろん香料ではなく、芋の品種の特徴や仕込みで生まれる香りをいかしたものです。特に柑橘のアロマが爽やかなスタイルは、普段焼酎を飲まない若者からも絶大な支持を得ています。
『蔵の師魂TheOrange』は柑橘の風味が強過ぎず通年で手に入りやすいため、フルーティー系の入門にはうってつけです。同シリーズでミントやメロンが香る『The Green』、スミレやベリーが香る『The Pink』もおすすめです。
イタリアンに合わせて?!
焼酎といえば和食に合うイメージですが、洋食や韓国料理との相性もばっちりです。
強炭酸で割って弾ける爽やかさを、鶏のトマト煮のように酸味をいかした料理や、ヤンニョムチキンにハニーマスタードをディップするようなコックリ甘辛い料理とお楽しみください。
ごきげんポイント
芋焼酎でフルーティー、爽やかなミント&メロン、ベリー系の香りのものがあるなんて、目から鱗でした。しかも、イタリアンに合う焼酎なんて驚きました。最近は日本酒も飲みやすいフルーティーな味わいのものや炭酸のものができているようですが、まさか焼酎までこんなに進化しているとは。
商品の基本情報
ブランド名:蔵の師魂(くらのしこん)
商品名:The Orange
種類:芋焼酎
アルコール度数:25度
地域:鹿児島
商品の詳細情報
西酒造
宝山 蒸撰玉茜酒精乃雫
専門家が選ぶおすすめポイント
芋焼酎の開拓者
芋焼酎の有名ブランド「宝山」。芋焼酎は臭い、というレッテルが強烈だった時代に、軽快な香りとキレの良い飲み口で一躍人気銘柄となりました。
蒸撰シリーズは芋の品種ごとの特徴を表現したラインナップで、玉茜は最新のモデルです。みずみずしくフレーバードティーを思わせる香りは、宝山ブランドがまた1つ焼酎の新しい扉を開いたと言える素晴らしい品質です。
ダージリンティーのアロマ
「玉茜」はサツマイモの品種名です。断面が橙色で、ニンジンと同じくβ‐カロテンを多く含みます。このβ‐カロテンから生まれるアプリコット、金木犀、ダージリンティーの香りに、ほんのりとクローヴのような甘いスパイス香が加わります。飲むと優雅な気もちになれる、リラックスタイムにぴったりの1本。ロックか弱めの炭酸で割るのがおすすめです。
ごきげんポイント
私自身、まさに「芋焼酎は臭い!お湯割りにすると強烈!」というレッテルを貼っていました。芋焼酎でダージリンティーのアロマの香りなんて、想像ができません。試してみたくなりました。
商品の基本情報
ブランド名:宝山(ほうざん)
商品名:蒸撰玉茜 酒精乃雫
種類:芋焼酎
アルコール度数:25度
地域:鹿児島
商品の詳細情報
霧島酒造
黒霧島
専門家が選ぶおすすめポイント
もっとも手に入りやすい本格焼酎?!
スーパーやコンビニでもよく見かける『黒霧島』。大衆ブランドと思われそうですが、正真正銘の「本格焼酎」です。
どこでも手に入るということは、それだけ多くの人に愛され、時代に磨かれた焼酎である証です。本格焼酎を飲んでみたいという方も手に取りやすいでしょう。
圧倒的なキレ!!
『黒霧島』の1番の魅力は何といっても「圧倒的なキレのよさ」。
山盛りに氷を入れたグラスに黒霧島と炭酸水を1:2の割合で注ぎ、そっと1回混ぜた「黒ッキリボール」にして飲むと、香りは控えめながら喉を通った後の潔いキレに、グラスをもつ手が止まらなくなるでしょう。
和洋中エスニックとジャンルを問わず合いますが、油ものや居酒屋メニューとの相性がよく、油淋鶏やとろとろに煮込んだチャーシューは特に絶品の組み合わせです!
ごきげんポイント
黒霧島というと黒いパッケージで強そうなイメージが合って、お酒があまり強くない私にはハードルが高いイメージでした。黒霧島を置いている居酒屋は多いので、1杯試し飲みができそうですね。
商品の基本情報
ブランド名:霧島酒造(きりしましゅぞう)
商品名:黒霧島
種類:芋焼酎
アルコール度数:25度
地域:宮崎県
商品の詳細情報
濱田屋伝兵衛
紫の赤兎馬
専門家が選ぶおすすめポイント
誰もが魅せられる伝説の名馬の名を冠する焼酎
フルーティーな焼酎として有名な銘柄が『赤兎馬』です。
赤兎馬とは、三国志で呂布の愛馬として登場した「1日に千里を走る」という名馬のこと。この焼酎は、赤兎馬が駆け抜けるように流麗で力強い味わいをイメージしてつくられました。
2000年代になってからリリースされた比較的新しい銘柄で、フルーティーな香りに加えてなめらかな口当たりが素晴らしく、瞬く間にファンを増やしました。今となっては全国で手に入りますが、発売当初は限られた特約店でしか手に入らない希少銘柄でした。
紫芋ならではのコク
もともとフルーティーな『赤兎馬』ですが、『紫の赤兎馬』は断面が紫色の「頴娃紫(えいむらさき)」という紫芋を使用しています。
紫芋には赤ワインと同じアントシアニンが含まれていて、味わいに独特の華やかさが加わります。
ブルーベリーやヨーグルトを思わせる香りとスムーズな飲み口で焼酎初心者から人気です。
ジューシーな味わいはハンバーグや牛肉のたたきにぴったり。キンキンに冷えた水割りで赤ワイン的に飲んでよし、薄めのソーダ割りにしてカクテル感覚でも楽しめます。
ごきげんポイント
キンキンに冷えた水割りで赤ワイン的に飲む焼酎って、今までの私が持っていた焼酎のイメージが覆されました。普段ワインを飲むことが多く、夏は暑くて常温の赤ワインは避けていました。今年の夏は代わりに赤兎馬に氷を入れて飲んでみようと思います。
商品の基本情報
ブランド名:濱田屋伝兵衛(はまだやでんべえ)
商品名:紫の赤兎馬
種類:芋焼酎
アルコール度数:25度
地域:鹿児島県
商品の詳細情報
小牧醸造
紅小牧
専門家が選ぶおすすめポイント
「女性でも飲みやすい焼酎を」と生まれた紅小牧
杜氏であった小牧醸造先代代表の故・小牧世津子さんが、「芋焼酎をもっと女性や若者でも、親しみやすく楽しめるために」という想いでつくり始めたのが『紅小牧』です。ピュアでリッチな芋の香りは、焼酎ビギナーやスウィートポテト好きにもおすすめです。
紅芋ならではの甘み
『紅小牧』には紅芋「紅さつま」が使われています。糖度が高く焼き芋としても人気のさつまいもで、焼酎にしても蜜入り焼き芋のような甘い香りが漂います。
ロックなら甘さを楽しむことができ、ソーダ割りでフローラルな香りを引き出してと、飲み方によって味わい方を変える楽しみも。焼酎の中ではミドルレンジの価格帯なので、ギフトとしても活躍してくれます。
ごきげんポイント
「焼酎ビギナーやスウィートポテト好き」な私にぴったりな焼酎です。飲んでみて気に入ったら、普段焼酎を飲まない友達にプレゼントしてみようと思います。
商品の基本情報
ブランド名:小牧醸造(こまさじょうぞう)
商品名:紅小牧
種類:芋焼酎
アルコール度数:30度
地域:鹿児島県
商品の詳細情報
尾鈴山蒸留所
山猿
専門家が選ぶおすすめポイント
沸き立つ香りは「大地の香水」
尾鈴山蒸留所代表の黒木信作さんは「焼酎は大地の香水」と表現しています。一見すると詩的な表現ですが、焼酎は熱を加えて芋・麦・米から湧きたつ“香り”を集めたもので、まさに「大地の香水」と言えます。お気に入りの香水を纏って気分が上がるように、洗練された焼酎も飲むだけでごきげんになれるでしょう。
プリンのカラメルのような味わい
尾鈴山蒸留所では芋、麦、米それぞれの焼酎がリリースされています。麦焼酎の『山猿』は甘く香ばしい香りが強く、常圧蒸留ならではの重厚感があります。
お湯割りではカカオのようなビターさが、ロックスタイルでは高級麦チョコのようなほろ苦い甘みが強調されます。おすすめはソーダ割り。プリンのカラメルのような風味が広がります。宮崎名物・鶏の炭火焼と合わせると、お互いの香ばしさとスモーキーな味わいのマリアージュが楽しめます。
ごきげんポイント
筆者が本当に好きなんだなという情熱が伝わってきて、つられて試しに飲んでみたくなりました。
商品の基本情報
ブランド名:尾鈴山蒸留所(おすずやまじょうりゅうじょ)
商品名:山猿
種類:麦焼酎
アルコール度数:25度
地域:宮崎県
商品の詳細情報
朝日酒造
壱乃醸朝日
専門家が選ぶおすすめポイント
黒糖を2.5倍量使用!
『壱乃醸朝日』は黒糖焼酎です。黒糖焼酎は鹿児島県奄美大島でしかつくられておらず、製造量も焼酎全体の2%程。メジャーではありませんが、黒糖由来の優しい甘い香りとココナツのような独特のアロマは「癒し系」として人気があります。
特に『壱乃醸朝日』は、黒糖を通常の2.5倍も使用しているので風味が強く、割っても香りが薄くならずにしっかりと黒糖感を楽しめます。
お湯割りでほっこり癒される
『壱乃醸朝日』はぬるめのお湯割りがおすすめ。秋~春先にかけての寒い時期に飲むと、マッサージで体がほぐれていくようにリラックスします。
黒糖のアロマは甘しょっぱい料理とよく合います。蒲焼、照り焼き、すき焼きなど、砂糖・醤油・味醂で味付けした料理や、コチュジャンを使ったビビンバ、タッカルビとも良い組み合わせになります。
ごきげんポイント
黒糖ががっつりくる感じの焼酎のようですね。黒糖焼酎が好きという人はぜひ試してみてください。
商品の基本情報
ブランド名:朝日酒造(あさひしゅぞう)
商品名:壱乃醸朝日(いちのじょうあさひ)
種類:黒糖焼酎
アルコール度数:25度
地域:鹿児島県
商品の詳細情報
鳥飼酒造
吟香鳥飼
専門家が選ぶおすすめポイント
オンリーワンへのこだわり
400年の歴史がある鳥飼酒蔵で唯一のアイテムが『吟香鳥飼』です。鳥飼酒造でつくっているのはこの焼酎だけ、しかもこの1アイテムのみという姿勢からこの商品に懸ける思いの強さが伺えます。
また「健全な森からこそ清らかな水は生まれる」という信念をもち、蔵周囲150haの広大な森林を買い取って乱開発から守り、毎年1000ものサンプルを試作しています。すべてはこの『吟香鳥飼』のためなのです。
吟醸香のある米焼酎の祖
米焼酎で初めて、日本酒の吟醸酒のような華やかな香りを出すことに成功したと言われています。代表の鳥飼さんも「鳥飼の生命は華やかな香りと柔らかな味わい」と表現しています。事実『吟香鳥飼』は透明感ある美しい香りで、一切の雑さがありません。
飲む時は水割りか炭酸割りがおすすめ。日本酒的な風味をいかして銀ダラの西京焼きや握り寿司と合わせてはいかがでしょうか。
ごきげんポイント
メーカーのこだわりが詰まった焼酎です。日本酒は好きだけど焼酎は苦手という方にもいいですね。
商品の基本情報
ブランド名:鳥飼酒造(とりかいしゅぞう)
商品名:吟香鳥飼(ぎんか とりかい)
種類:米焼酎
アルコール度数:25度
地域:熊本県
商品の詳細情報
無手無冠
ダバダ火振り
専門家が選ぶおすすめポイント
非常に珍しい栗焼酎
全体の2%しかない黒糖焼酎よりさらにメーカーが少ないのが栗焼酎です。栗で有名な京都府丹波や愛媛県で10個程のブランドがあります。
『ダバダ火振り』は高知県・四万十町の栗焼酎です。この名前は、鮎を網に追い込む伝統的な漁「火振り漁」と、四万十川の山里で人の集まる場所を意味する「駄場」という四万十を象徴する言葉から付けられました。
栗焼酎は栗だけではなく、他の原料の焼酎とブレンドすることが多いですが『ダバダ火振り』の栗の割合は50%と高く、豊かな風味を楽しむことができます。
千変万化のオールマイティさ
『ダバダ火振り』の1番の魅力は、飲み方の幅が広いこと。
ロック、ソーダ割り、水割り、お湯割り、どの飲み方でも栗のほっくりとした香りがきれいに広がります。私も100種類以上の焼酎を試していますが、実はこうした、どの飲み方でも合う焼酎は珍しいんです。家に1本置いてあれば一年を通してどんな気分にも寄り添ってくれるでしょう。
ごきげんポイント
栗焼酎というのは初めて聞きました。甘さと渋さがある栗でつくった焼酎とはどんな香りがするんだろう?と興味深々です。
商品の基本情報
ブランド名:無手無冠(むてむか)
商品名:ダバダ火振り
種類:栗焼酎
アルコール度数:25度
地域:高知県
商品の詳細情報
豊永酒造
カルダモンTAKE7(テイクセブン)
専門家が選ぶおすすめポイント
スパイスの王様カルダモンのお酒
米焼酎をベースにした、カレーに使われるスパイス、カルダモンのお酒です。カルダモンは焼酎で使える原料リストに入っていないため、法律上はリキュールという扱いです。ベースの米焼酎は本格焼酎でカルダモン専用に仕込んでいます。
カルダモンはエキゾチックで清涼感のある香りとピリッとした辛みが特徴です。お菓子や料理ではメジャーなカルダモンですが、お酒はとても珍しいでしょう。
カレーに合う焼酎?!
『カルダモンTAKE7』は「カレーに合う焼酎がほしい」というリクエストから生まれたのだそう。
飲み方は焼酎1:炭酸3のソーダ割りが公式のおすすめ。カルダモンの上品で爽やかな香りが際立ちます。カレーはもちろん、スパイスが利いたエスニック料理、山椒が合ううなぎの蒲焼や焼き鳥にも好相性です。
ごきげんポイント
日本の焼酎がエキゾチックな香りになるなんて、想像ができません。カレー屋さんにビールではなくカルダモンTAKE7が普通に置かれる時代が来るかもしれません。
商品の基本情報
ブランド名:豊永酒造(とよながしゅぞう)
商品名:カルダモンTAKE7(テイクセブン)
種類:米焼酎
アルコール度数:25度
地域:熊本県
商品の詳細情報
編集後記
本記事を担当した専門家より
飲みやすい焼酎10種類を紹介しました。1番伝えたいのは「まずは1つチャレンジしてみてほしい!」ということです。私自身、もともとは日本酒とワインを愛飲していましたが、焼酎の美味しさに気付いてから家飲みが何倍も楽しくなりました!
焼酎は他の酒類に比べて価格も抑えめで家飲みにはぴったりです。いきなり購入するのはハードルが高いとお思いなら、今回紹介した焼酎が置いてあるお店でぜひお試しを!
本記事を担当した編集者より
焼酎は香りがきつくて、おじさんっぽいし…と今まで避けていましたが、この記事を読んで常識が覆りました。海外では日本酒は「Sake」と言われて評価されていますが、こんなにこだわってつくられている焼酎がたくさんあるなら、そのうち海外でも「Shochu」と親しまれる日が来るかもしれないなと思いました。
日本酒も楽しみたい人には、お酒ジャーナリストがおすすめする日本酒の記事も是非チェックしてみてください。
本記事を担当した企画者より
ビールや日本酒よりもアルコール度数が高めな焼酎。強いお酒が苦手な人はなかなか焼酎に手が出せないかもしれませんね。そんな人には、炭酸飲料(コーラなど)や、甘さの強いジュースなどで割るのがおすすめです。ぜひいろんな飲み方にトライして、新しい焼酎の楽しみ方を発見してみてください。
本記事の担当した責任者より
ダイエット目的で、糖質制限を開始して2年ほどになりますが、ビールなどは極力飲まずに、焼酎のソーダ割りやハイボールをよく飲むので、今回ソムリエの三浦さんによるおすすめは大変勉強になりました!
普段から山椒ハイボールなどスパイスの効いたお酒が好きなので、「カルダモンTAKE7」を実際に購入してみました!到着が楽しみです。