衣類の保管にハンガーは欠かせないものです。しかし、クリーニングに付いてきたハンガーや、バラバラの種類のハンガーを使っている人も多いのではないでしょうか。実は、衣類に合ったハンガーを使うことで、衣類の傷みが軽減したり、衣類の出し入れや収納のストレスまで軽減したりします。
本記事では、衣類に適したハンガーの種類や選び方、おすすめ商品10選を紹介します。ハンガーは壊れにくく、長く使い続けることが多いので、よく比較検討するのがおすすめ。この記事を参考に、お気に入りのハンガーを見つけてくださいね。
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・「ハンガーのおすすめ10商品をプロが厳選!衣類の種類に合わせた選び方も解説」を公開しました。:2024年6月17日(月)
【かける衣類別】ハンガーの種類と機能
ハンガーには、かける衣類に合わせて、大きくわけて4つの種類があります。それぞれの衣類に適したハンガーを正しく選んで、お気に入りの衣類をシワや型崩れから守り、クローゼットを快適に保ちましょう。
シャツ用ハンガー
シャツやブラウスなど軽くて薄い生地のトップスをかけるためのハンガーです。クリーニングでもらうようなワイヤーのハンガーも、シャツ用ハンガーの1つと言えるでしょう。肩の厚みのない服をかけるので、薄いハンガーを選ぶとクローゼットにたくさんかけることができますよ。素材もプラスチックや金属などさまざまですが、滑りにくい加工がされたものもあります。
スーツ・ジャケット用ハンガー
スーツなど体のラインに合わせて立体的に縫製された衣類をかけるためのハンガーで、人間の肩のようなアーチや厚みがあります。肩幅サイズの合ったものを使用することで衣類がピタッとフィットし、型崩れやシワを防いできれいなシルエットを保つことができます。スーツ用ハンガーには、上下セットが一緒にかけられるように、バーやクリップが付いているものもあります。
コート・アウター用ハンガー
立体的で厚みがあり、重さのあるコートやアウターに適したハンガーです。型崩れしやすい肩の部分をしっかり支えるつくりになっています。
ボトムス用ハンガー
ズボンやスカートなどボトムスをかけるハンガーで、「クリップ型」「バー型」「吊り型」の3タイプがあります。2つのクリップで両端を留める「クリップ型」は、ズボンもスカートも対応可能でシワになりにくい仕組み。「バー型」はズボンを2つに折ってかけるタイプで、高さのない収納スペースに適しています。ズボンの裾全体を挟み込んで逆さまに吊るす「吊り型」は、ズボンの重みでシワが伸びやすくなっています。
衣類ごとにハンガーの種類があるなんて、考えたことがありませんでした。なんとなく、高い服は木製の高いハンガーにかけていました。服の形をキープすることも考慮してハンガーを選択しようと思います。
ハンガーの選び方
ハンガーを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「5つのポイント」をご紹介します。
1.衣類の種類に合わせる
衣類の種類によってシャツ用、スーツ用、スカート用など、ハンガーの種類が変わります。それぞれの衣類に適さないハンガーを無理に使うことで、型崩れで衣類の寿命が短くなるだけでなく、クローゼットのスペースを有効に使えなかったり、出し入れに手間がかかったりします。どんな衣類を何着収納したいのか把握してハンガーを選びましょう。
2.重さ・厚さ・耐久性のバランスを考える
ハンガーの素材によって重さ・厚さ・耐久性が変わります。コートなどの重い衣類をかけるなら、厚さがあって耐久性のあるものが必要ですが、その分、ハンガー自体の重さも重くなります。重いハンガーがいくつも重なると、ポールにかかる加重や使用スペースも大きくなります。特に突っぱり棒などの耐荷重が軽いものを使用している場合は、衣類の枚数だけでなく、ハンガーの重さも考慮しましょう。
3.サイズを合わせる
衣類のサイズに合ったハンガーを正しく選ぶことで、シワや型崩れを防ぐことができます。ハンガーの幅は、洋服の肩幅より少しだけ狭いものを選ぶのがポイント。スーツやジャケットなど立体的な服をかけるハンガーなら、3~5cmの厚みも必要です。家族の体格差に合わせたサイズを選びましょう。
4.価格のバランスも大事
ハンガーは100円均一ショップで売っているものから、1本数千円のものもあります。薄くて軽いシャツやブラウスは型崩れもしにくいので、ワイヤーやプラスチック製の安いハンガーを選ぶなど、衣類に合わせてバランスを考えるのがおすすめです。
5.「見た目」も重要!
ハンガーの色や形状が揃っていると、クローゼットの中が整って見えるようになります。自分好みのハンガーで揃えることも、心地よい暮らしにつながりますよ。ハンガーは壊れにくいので、1度購入すると長く使い続けることになります。好みのものを選びましょう。
服をカラーごとに分けたり、ハンガーを全部一緒にしておきたいというこだわりを持っている人もいると思います。こだわりのある方は、選び方はあくまで参考にして、好きなものを選ぶのが正解だと思います。
クローゼット収納に関するよくある質問にプロが回答
整理収納アドバイザーである筆者が、ハンガーや洋服収納に関するよくある質問にお答えします。ハンガーやクローゼットを上手に使い、衣類を長持ちさせるために参考にしてください。
綿やシルクなどシワになりやすい服は購入した時にすでにシワがついていることがあります。1度アイロンや衣類スチーマーで伸ばしてからハンガーにかけると、その後何度か洗濯してもシワになりにくいと感じます。
ハンガーのおすすめ10商品
ここからは整理収納アドバイザーである筆者がおすすめのハンガー10商品を紹介します。おうち時間がもっとごきげんになりそうな商品を厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
本記事で紹介する商品一覧
マワ(MAWA)
エコノミック40
専門家が選ぶおすすめポイント
マワハンガーのベストセラー
ドイツのハンガーメーカーの老舗であるマワ社のハンガーの中でも、このエコノミックシリーズは、丸いフォルムと衣類が滑り落ちないコーティングが特徴です。
ニットなどの型崩れしやすい衣類をかけても肩が出っ張らず、衣類が滑り落ちないので、洗濯後に乾燥させる時も洗濯ばさみは要りません。ワイシャツやTシャツなど薄手の衣類にもおすすめです。サイズも5種類あり、子ども用の衣類に対応したサイズもあります。
シンプルな機能美で省スペースを実現
シンプルな薄型なので、クローゼット内のスペースの節約になります。また、シンプルな機能美はクローゼット内に統一感が出て、見栄えもよくなります。カラーも豊富なので、気に入ったカラーで統一するのも楽しいですね。
ごきげんポイント
丸いフォルムで、ニットなどハンガーにかけると型崩れしそうな衣類にも使えるのは嬉しいですね。服が滑り落ちない工夫が施されており、日常の小さなストレスを軽減してくれる気遣いが嬉しいです。
商品の詳細情報
SONGMICS
すべらないハンガー 20本 CRP41
専門家が選ぶおすすめポイント
服の首元が伸びにくい切れ込み設計
ハンガーの首元に切れ込みが入っています。この切り込み部分に、Tシャツやニットなどのかぶりの服の首元を入れることで、首元を広げずに衣類を通すことができます。ハイネックセーターも首元を伸ばさずにかけられ、しかもスルリとはずすことが可能。
両肩&下側の合計3箇所の滑り止め加工により、衣類が滑り落ちにくくなっています。薄くてスペースを取らず、シャツ・Tシャツなど薄手の衣類におすすめのハンガーです。
洗濯用にも使用OK
ハンガーの内側に小さなフックがあり、スカートやキャミソールもかけられます。バー部分にも滑り止めがあるので、ネクタイやスカーフ、マフラーなどをかけられるのも嬉しいポイント。濡れた衣類にも対応しているので、洗濯物干し用ハンガーとしても使用できます。
ごきげんポイント
高いTシャツをハンガーにかける時は、首元が伸びないように、下からハンガーを入れる必要があって、面倒くさいなぁと思います。切れ込み設計のハンガーがあれば、そんな手間がかからず楽チンです。
商品の詳細情報
MIGABER
すべらない ハンガー
専門家が選ぶおすすめポイント
重いコートやジャケットもOK!
ハンガー表面はラバー加工が施され、衣類が滑り落ちにくいつくりになっています。肩にあたる部分は丸く、しかも若干厚みがあり、シャツ、Tシャツはもちろん、頑丈なステンレス鋼製なので、重いコートやジャケットまで対応可能です。
バー部分にもラバー加工がされているので、ネクタイやマフラー、タオルなどもかけられます。バー部分の端はフック状になっているので、キャミソールを干すことも可能です。
家事の時短もできるおしゃれなハンガー
濡れた衣類にも対応しているので、洗濯物干し用ハンガーとしても使えます。干し終わったらそのままクローゼットに片付けることができ、家事の時短にもなりますよ。色展開も多いので、インテリアや好みに合わせて選べるのも魅力です。
ごきげんポイント
スリムなのに、シャツやTシャツだけでなく、ジャケットやコートにも使えるという優秀ハンガーです。ニットなど肩の部分の崩れが気になるものにも使えて便利です。
商品の詳細情報
シンコハンガー
F-Fit ジャケットビッグクリップ42
専門家が選ぶおすすめポイント
スーツ用ハンガーの定番
シンコハンガーは創業100年の国内トップシェアのハンガーメーカーで、F-Fit ジャケットビッグクリップ42はスーツ用ハンガーの定番となっています。厚さ35mmのしっかりしたつくりで、アーチの形もスーツに合わせた角度になっています。バー部分についたクリップも幅広で内側に滑り止めがついているので、スカートなどのボトムスが滑り落ちる心配もありません。
本体は軽く、コスパもいい
本体はポリプロピレン製のため、木製の製品に比べ軽くて取り回しがよいことや、価格が安くコスパがよいことがメリットです。上下スーツをたくさん持っている人や、パンツを折り曲げて保存したくない人、木製ハンガーを取り替えたいと考えている人におすすめです。
ごきげんポイント
ボトムスを止めるクリップ部分の跡が付きにくく、でもしっかりとホールドしてくれるという丁度よいバランスのハンガーです。クリップ部分の耐久性が強くて長もちするのも嬉しいですね。
商品の詳細情報
東京ハンガー
抗菌消臭機能付きスーツハンガー Sumi-T-2 塗装タイプ 練り込みタイプ
専門家が選ぶおすすめポイント
かけるだけで臭いをケアできる抗菌消臭機能付き
アパレルなどの業務用ハンガーのメーカーである東京ハンガー。高級路線で数々の商品を打ち出しています。その中でも、抗菌消臭機能付きスーツハンガー Sumi-T-2は、樹脂製の本体に抗菌消臭効果のある特殊塗装の吹き付けが施されています。ハンガーにかけておくだけで気になる臭いを手軽にケアができるのがメリットです。
使いやすさに定評あり
肩幅の形状がしっかりしているため、型崩れせずシワになりません。バー部分にストッパーがついているので、ズボンが滑り落ちることなく、スーツ上下セットをきれいに保管することができます。樹脂製なので軽く、木製高級ハンガーとほぼ同じ形でコスパがよいのもおすすめポイントです。
ごきげんポイント
肩の厚みは若干薄めに設計されているので、省スペースで収納できます。男性用、女性用のどちらのスーツにもフィットしやすい仕様です。コスパがよいのも嬉しいですね。
商品の詳細情報
ナカタハンガー
レディスジャケットハンガー SET-16N
専門家が選ぶおすすめポイント
熟練の職人が1本1本手づくりする高級木製ハンガー
国内唯一の木製ハンガー専業メーカーである中田工芸の高級ハンガーです。熟練の職人が1本1本手づくりしているので、価格は高めですが、玄関のコート掛けなどの人目に付く場所で、ハンガーだけかけておいても絵になるでしょう。
丁寧なつくりで使い勝手も◎
肩部分の厚さは40mmとしっかりしているので、ジャケットやコートを型崩れさせることなく保管できます。絶妙な角度でかけた衣服が滑り落ちることはないものの、丁寧に加工された木製ハンガーなので、衣服を取る時はストレスなく、スルッと取ることができます。
また、フック部分は360度回転するので、使用場所や使用シーンに合わせて角度を変えることが可能。しかもどれだけ回しても、ネジのように外れることはありません。
ごきげんポイント
高級なハンガーなので、大切に長く愛用したい服をかけたいですね。プレゼントにもよさそうです。
商品の詳細情報
SONGMICS
ハンガー ズボン CRI004WT20
専門家が選ぶおすすめポイント
幅広いボトムスもかけやすい、長めの設計
ズボン用ハンガーですが、キャミソールワンピース、マフラー、ストール、さらにバッグやタオルなども対応可能です。コーティングされているので衣類が滑り落ちにくく、鉄素材で丈夫なため、デニムのような重い衣類を長期間かけても曲がることがありません。他社ハンガーより数cm長めに設計されているので、ワイドパンツもかけられる他、着物や帯などの収納にもおすすめです。
シンプルですっきりしたデザイン
厚みが5mmしかなく、フック部分もシンプルなデザインなので、クローゼットがすっきりします。シンプルな形のわりに重めのハンガーで強さがあるので、重いデニムをかけてもOKです。
ごきげんポイント
20本セットなので、たくさんボトムスやストールなどを持っている人にはお得なセットです。スリム設計なので、服を省スペースで収納できます。
商品の詳細情報
マワ(MAWA)
パンツシングル KH35/U
専門家が選ぶおすすめポイント
長いものも吊るしやすいU字形状
滑りにくいハンガーで有名なマワハンガーのズボン用ハンガーです。滑らない特殊コーティング加工が施されています。ズボンだけでなく、マフラーやストール、タオル、バッグなどに対応可能です。ズボンをかけるバーの位置が他のズボンハンガーに比べて高めなので、長めのものをかけたい時にもおすすめです。
ハンガーをかけたままで衣類が取り出せる
ハンガーの解放部分が、手前側になる形状になっているので、ハンガーをポールにかけたまま衣類を取り出したり、戻したりできるので便利です。8色展開なので、好きな色を選べるのも楽しいですね。
ごきげんポイント
ストレートなラインなので、衣類の出し入れがスムーズです。スリム設計で、少ないスペースでたくさん収納できます。
商品の詳細情報
アイリスオーヤマ
PVCスカートハンガー2P PV-SK2P
専門家が選ぶおすすめポイント
強いクリップで重い衣類もしっかりホールド
太目のスチールにクリップが付いた、シンプルな形のズボン・スカート専用ハンガーです。クリップは強度があり、滑り止めもついているので、軽いスカートから重いデニムまでしっかりホールドします。クリップ部分はスライドできるので、衣類の幅に合わせることが可能。マフラー、ストールなどにも使用できます。
使いやすさとコスパのよさが人気
ハンガーのフックの根元部分にひっかける部分があるので、複数のハンガーを連結させて使えます。クローゼットが広くない場合や、クローゼットに高さがある時に、スペースを有効活用できます。価格の安さも魅力です。
ごきげんポイント
コスパに脱帽のハンガーです。価格はお手頃ですが、機能性も妥協はしていません。複数本重ねて使えるので、限られたスペースでたくさん服を収納したい人には嬉しいですね。
商品の詳細情報
足立製作所
高さ伸縮スラックスハンガー(スイング式)20本掛
専門家が選ぶおすすめポイント
ズボン20本を収納&出し入れ楽々!
ズボンを20本かけられる、床置きタイプのハンガーです。ストールやマフラーなどをかけるのにも便利。フックはスウィング式で大きく開くことができるので、衣類の出し入れも簡単。洗濯干しにも使えるでしょう。
日本製のしっかりしたつくりが好評
組み立て式ですが、日本製のしっかりしたつくりで、ハンガーのスウィングやキャスターもスムーズです。どこにでも置けてスルリと移動でき、毎日の使用や掃除も苦になりません。高さも65cmから81cmまで変えられるので、衣類の長さや設置場所の高さに合わせてサイズ調整ができるのも嬉しいポイントです。
ごきげんポイント
クローゼットに服が入りきらないという人にはおすすめです。奥行きも40.5cmと広過ぎないので、自宅にある家具の隙間に合わせた収納もできそうです。
商品の詳細情報
編集後記
本記事を担当した専門家より
最近のハンガーは、滑りにくく型崩れしない加工のものが多くなり、使いやすくなりました。とはいえ、伝統的な木製ハンガーの高級感や気品も魅力的。衣類の種類や、クローゼットのスペースに合わせて適したハンガーを取り入れ、クローゼットを使いやすいお気に入りの場所にしてくださいね。
本記事を担当した編集者より
ハンガーにもさまざまな種類や機能があるのを初めて知りました。滑り止めの機能を見て衝撃を受けたくらいです。滑り止めがあれば、毎回クローゼットを開ける度に落ちている服をかけ直す手間が省けるので、早速購入しようと思いました。
ハンガーはシワや型崩れ防止にはなりますが、できてしまったシワはアイロンや衣類スチーマーが必要になります。プロがおすすめする衣類スチーマーの記事もチェックしてみてください。また、衣類にシワがつきにくい洗濯洗剤もあるので、これらをうまく活用してみてくださいね。
本記事を担当した企画者より
気づいたらクローゼットの中はいろんな種類のハンガーでごちゃごちゃ…。そんな経験から、我が家は引っ越しを機にハンガーを一新しました。
ハンガーの種類が整うと、不思議とクローゼットに統一感が生まれるんです。それからは、ショップのように”あえて見せる”ように洋服を収納するようになりました。
ところで、マワ(MAWA)のパンツ用のハンガーに胸キュンしております。今までボトムスは畳んで棚に収納していましたが…シワがつきやすいリネン系のアイテムが多いので、これを機にボトムスのハンガーデビューもありだと思いました!
本記事を担当した管理者より
我が家では、上着用のハンガーでデザインは統一しています。デザインの統一性を重視しすぎた弊害で、ズボンやパンツが掛けづらいのをずっと我慢しております。
今回ご紹介いただいたSONGMICのハンガー ズボンと、MAWAのパンツシングルはAmazonのカート追加しておきました。デザインもすっきりですし、洗濯したズボンを干すのにも便利そう!